「バブル」のネーミングは、シャボン玉から来ています。
初春のまだまだ寒い時期、2歳になった娘が、ダウンコートを着込みながら、祖父母の家の庭で 永遠とシャボン玉を練習していました。
ストローで一生懸命に吹くと、ポツリポツリ。シャボン玉は出たり出なかったり。
小1時間過ぎた頃。娘がフーッと吹くと、揺らめく楕円がキラキラしながらピューーーっと連なって出てきました。
驚きながらも嬉しそうに笑った娘の顔。
自慢げに、次々と生み出されるシャボン玉がとってもキレイで、うまくいかなくても頑張る姿と共に、覚えておきたいと思いました。
最初のデザイン案では全て1粒ファセット※1でした。
「シャボン玉らしさが欲しいよね」という話になり、透明感があり、つるんとしたバフトップ※2仕上げを使うことにしました。
また、「シャボン玉のふちが虹色にキラキラするのが好きだから、もっと華やかにしよう。」と、リングについては正面の楕円の1つをパヴェ※3で囲うことにしました。
デザインが決まった後で、バフトップ仕上げのモアサナイトが、ファセット仕上げの4倍以上の金額になることを知り、白目になったのは、リアルな裏話です(笑)
2歳の娘の行動からインスピレーションを得たデザインなので、娘に受け継いでもらえるものになるように、耐久性に優れた金で作ることにしました。
手に取ってくださった方々に、永く愛されるジュエリーになりますように。
a wear director: IKUMU.K
※1:宝石の表面に角度の違う多数の切子面を持たせることによって、光を屈折させ、内部から輝いているように見せるカット方法。
※2:カットを施した宝石の表面を、角が出ないよう丸く削るカット方法。
※3:パヴェとはフランス語で石畳の意味。小さな石で、土台の金属が見えないように覆う装飾。